【週刊タバコの正体 奥田恭久先生からのメッセージ】

「週刊タバコの正体」500号発行

奥田先生

■500回(2017.03.07)
 創刊から数えて500話となりました。地方の一高校で生徒の喫煙をやめさせたい思いで始めた一枚のプリントでしたが、これだけの回数になるまで続けることになるとは想像していませんでした。しかも、このように日本禁煙科学会のHPを通じて全国に発信させて頂いている事を12年前には夢にも考えていませんでしたが、タバコの害を無くそうと願う多くの人々の思いのおかげだと感じています。僭越ながら読者の皆様に感謝申しあげます。
 現在、タバコを必要としない若者が着実に増加していますが、タバコの害を無くすにはまだまだ大きな課題が残っています。その解決にむけ「タバコの正体」を続けることで少しでもお役に立ちたいと思っています。 (奥田恭久)


「週刊タバコの正体」400号発行

■400回(2014.10.14)
 2005年4月に第0話「襟裳岬に春を呼べ」(和歌山工業高等学校ホームページ「たばこの正体」のページに収録)でスタートして10年が経ち、400話を迎えました。
 10年前の高校1年生は25才、現在の高校1年生の10年前は幼稚園児だと考えると、やっぱり長いと感じますが、毎週「タバコの正体」を書くことは、毎日の仕事を続けるのと同じように生活の一部になってしまった今では、あまり特別な思いはありません。と言うのも、がんばって書き続けるているのではなく「毎回、読んでくれる人がいるから」書いていると感じています。誰かの役に立てている事がエネルギーとなっているのだと思っています。
 世間はタバコを必要としなくなりつつあります。いずれ「タバコの正体」など必要がない時代がくる事を願っていますが、読んでくれる人がいる間は、今までどおり続けていきたいと思っていますので、これからもよろしくお願いいたします。 (奥田恭久)


「週刊タバコの正体」300号発行

■300回(2012.06.05)
 2005年から発行されてきた「週刊タバコの正体」が通算300号となりました。
 奥田先生からは「7年ちょっと続けているわけですが、始めた頃はこんなに続くとは思っていませんでした。振り返るとアッと言う間だったような感じです。週刊だけに、これはもう習慣になっています・・・・なんて、でも正直な気持ちです。 」という楽しいコメント頂きました。
 これからもずっと続けて頂くことを大いに期待しています。(日本禁煙科学会事務局)



日本禁煙科学会HPへの「週刊タバコの正体」掲載開始にあたって

 私が教師となって和歌山工業高校(和工)に赴任したのは1992年4月でした。その頃職員室には灰皿がありましたし私自身も喫煙者でしたが、妻の妊娠をきっかけに禁煙したのもこの年でした。
 そのちょうど10年後、和歌山県内の全公立学校が敷地内全面禁煙となったのです。生徒児童を受動喫煙から守る事が主な目的でしたが、和工では、肝心の生徒たち自身が喫煙しているケースが多く、毎週のように校内や通学途中で喫煙が発見され、職員会議で報告されていました。

 この状況を「どうにかしたい」という思いで、始めたのが「週刊タバコの正体」の発行でした。
 目的は「喫煙する生徒をなくす」事で、ちゃんとタバコの事を教えてやれば、ひょっとすると「吸っている生徒にタバコをやめさせられる」かも知れないと考えたからです。 誰しもが「たかがプリントでタバコをやめさせられる訳がない」と思ったはずです。私もそう感じてはいましたが「やってみなければわからない。ダメでもともと」と開き直ってスタートしました。

 かくして、2005年4月から毎週1枚ずつ全校生徒に配布を始め、時を経過して"わかったこと"があります。 「かなり多くの生徒たちがタバコを吸っているのではないか」と思い込んでいたのは錯覚で、圧倒的多数の生徒はタバコを吸っていない。そして、そんなタバコを吸っていない生徒が、「タバコの正体」を読むうちにタバコに関してどんどん賢くなり、タバコを吸っていない事に自信を持ち始めた、という事です。

 このことは毎年実施しているアンケートで、「一生、タバコを吸わない」と答えた生徒が77%にも及んでいる事から推測できます。 でも、やっぱり「吸っている生徒をやめさせられない」事もわかりました。そもそも、すでにニコチン依存症になっている生徒は「タバコの正体」を読んでいないと思われます。

 この経験は、当初の目標(「和工から喫煙する生徒をなくす」)とは違う景色を発見させてくれました。
 それは、「今、タバコを吸っていない子どもたちに正しいタバコの知識を伝え教育すれば、確実にタバコを吸わない大人は増えるはず」だと言うことです。だったら、全国の学校でタバコの真実を教育すれば、日本からタバコをなくすことができるかもしれません。

 「やってみなければわからない」ことなので、やり始めるにはそれなりのエネルギーが必要だろうと思います。そんな時、「週刊タバコの正体」が何らかのお役に立てれば幸せです。

2011年11月 
和歌山工業高等学校
産業デザイン科 教諭 奥田恭久