謹啓 秋麗の候、貴先生におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。この程の金沢における学術総会に格別のご理解とご支援をいただき、感謝申し上げます。
さて第4回日本禁煙科学会学術総会を去る10月24日(土)と25日(日)、エクセルホテル東急金沢において600名近い参加者を得て開催、好評のうちに無事終了いたしましたことを、ご報告いたします。
今学会では、禁煙を科学する学術的成果の発表と、その社会的応用、殊に受動喫煙の防止と喫煙防止教育によるこどもたちの未来のためのThe Tobacco Free Initiative を目指しました。
諸外国に比しわが国が最も遅れている受動喫煙防止に関しましては、市民参加を得てシンポジウムを開催し、神奈川県における日本初めての受動喫煙防止条例の制定について、松沢成文同県知事が基調講演を行い、城戸照彦教授(金沢大)と中田ゆり氏(代理高橋裕子)はレストランでの受動喫煙の科学的エビデンスを提示して多くの聴衆の賛同を得ました。また、地元石川の喫煙防止教育の取り組みとその効果のデータが披露され、児童による禁煙ポスターコンクールと併せて、こどもたちの世代にタバコの煙の無い世界の夢を託しました。
本学会は高橋裕子新理事長を旗手に、学会開催実行委員と多くのボランテアが力を併せて企画、運営した手作りの学会であり、金沢の自然と歴史的環境になじんだ良質の学会になったことを喜んでいます。
最後に、今回を機に理事長職を辞されます吉田 修先生の”禁煙を科学する”という理念の確立と格調高い学会を創立されたご功績をここに讃え、一同を代表して深く感謝の意を表します。