日本禁煙科学会

日本禁煙科学会  理事長挨拶


前理事長退任挨拶

吉田前理事長






日本禁煙科学会前理事長  吉田 修
(奈良県立医科大学特別顧問 京都大学名誉教授)




 2006年5月、本学会発足以来3年半の間理事長を務めさせていただきましたが、この度辞任を理事会に要請しお認めいただきました。

 設立にあたり理事長をおひきうけした当初から、本学会のスムースな発足と基盤の構築が私の任務であり、それができたと判断すれば後進に道をゆずるべきであると思っておりました。そしてその時期が来たと考えたというのが辞任理由のすべてです。

 今回の金沢での岩城紀男学会長を中心とした学術総会に参加して、私が念じていた健全な方向へ着実に本学会が進んでいることを実感し、今が辞任する時であるとの私の判断に間違いないことを改めて認識いたしました。

 「禁煙」をライフワークにしてこられた高橋裕子先生が新理事長に選出されました。高橋先生ならば間違いなく日本禁煙科学会を正しい方向にリードして行かれると確信しております。しかし、たばこのない健康な社会、クリーンな環境の実現には多くの困難な課題が残されておりますし、そのために本学会が果たすべき役割もさらに重要になって来ております。高橋理事長への皆様のご理解、ご支援が何よりも必要です。皆様の全面的なご協力をお願い申し上げます。

 高橋裕子理事長のリーダーシップのもと、本学会が健全な発展を遂げることをこころからお祈りし退任のご挨拶といたします。

(2009.10)



新理事長就任挨拶

新理事長






日本禁煙科学会理事長  高橋裕子
(奈良女子大学 教授)




 吉田修先生から、理事長のバトンを引き継がせていただくことになりました。もとより若輩かつ非才を自覚しています。どうぞ今後とものご指導とご支援をお願い申し上げます。

 さてこの4年、日本禁煙科学会を副理事長としてお手伝いさせていただいてまいりましたが、その中でいつも感じていることは、学会とは大勢のみなさまの熱い思いの集約であるということでした。日本禁煙科学会の基盤を作ってくださいました大勢の会員のみなさま、暖かく応援くださいました顧問や名誉顧問の先生方、そして学会運営に身を粉にして尽くしてくださっている理事評議員のみなさまあってこその学会であるということを強く感じています。

 幸いなことに日本の禁煙環境は、学会設立後の4年間で少しずつ進んできました。その中で日本禁煙科学会は「禁煙は科学である」との揺るがぬ信念により、吉田前理事長の下に基盤を築き上げてきました。禁煙に関する基礎研究はもとより、禁煙支援や喫煙防止教育の分野においても多くの研究や実践がなされ、学術誌「禁煙科学」は多くのレベルの高い研究発表の場となっています。禁煙支援者の育成にも力を注ぎ、日本の各地で開催される講習会は年間20回にも達しました。海外学会との連携や禁煙の教科書としての「禁煙科学」の発刊など、学術団体としての確かな歩みを、吉田前理事長は作り上げてくださいました。

 このたびは理事長という、たいへんに重い役割をいただきましたが、吉田前理事長の敷いてくださいました道を着実に歩みすすめてゆくことが何よりの私の務めであると考えています。吉田修前理事長が示してくださいました道、それは人類の幸福のために禁煙を科学し、禁煙を普及することです。皆様の熱い禁煙への思いを日本禁煙科学会がしっかりと受け止め、大きな禁煙の輪を作り出してゆけるように、今後とも厳しいご指導とご支援をお願い申し上げ、就任の挨拶とさせていただきます。

(2009.10)